史上最大のサイクロン「ウィンストン」襲撃に見る フィジー人の国民性

フィジー人たちの「今」

2016年2月、フィジー共和国にサイクロン「ウィンストン」が来襲しました。
44名の死者を出し、家屋倒壊、ライフラインの遮断など、深刻な状況が今もなお続いています。
極限状態のはずのフィジー人たちはどのようにしてこの苦境を乗り越えていくのか、
笑顔とユーモアを忘れず「今」を生きる彼らの国民性を考察します。

トロピカル・サイクロン・ウィンストン(Tropical Cyclone Winston)とは

私たちが「台風」と呼ぶ熱帯性低気圧。実は地域によって呼び名が変わります。
厳密には細かい規定がありますが、ざっくりと説明すると
東アジアでは「台風」「タイフーン」
アメリカなどでは「ハリケーン」
南半球などでは「サイクロン」と呼ばれます。

地域によって計測方法は違いますが、サイクロンは5段階で規模の大きさを測ります。
今回のサイクロン「ウィンストン」は最大級の規模を表すカテゴリー5を計測されました。

ちなみに日本の台風は「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3段階で計測されます。
風速59メートルから最大規模の「猛烈な」台風と判断され、
地上での風速が67メートルを超えるものはスーパー台風などとも呼ばれますが
今回のサイクロン「ウィンストン」は
最大風速84.9メートルを記録、中心気圧915ヘクトパスカルの巨大勢力をもってフィジー共和国を直撃。
風速84メートルの世界を想像できるでしょうか。。

米軍合同台風警報センターによると、これは南半球でかつて発生したサイクロンの中で最も強く
また風速だけで見ると、過去陸地を直撃した熱帯擾乱の中で
2013年の台風「ハイエン」に次ぐ歴代2位の記録だそうです。

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サイクロン「ウィンストン」は多くの島に大きな被害を与え、6つ以上の島で2日以上に渡り通信が停止となり
少なくとも44人が死亡、国民の10%近い6万人以上の人々が現在も避難所生活を余儀なくされています。

2・20 フィジー各地で壊滅的な被害に

全土的に甚大な被害となったサイクロン「ウィンストン」
多くの建物が見る影もなく壊れてしまっています
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家屋の倒壊だけでなく
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巨木までもなぎ倒され、交通網も途絶えます。
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その他、主要産業でもあるサトウキビ栽培などの農業にも甚大なる被害が報告されています。
その被害総額はなんと推定5億円とされています。

サイクロン直撃の予報・・・その時にフィジー人たちがとった行動とは

「かつてない巨大なサイクロンが直撃するらしい・・・」
この予報を前にフィジアンたちはどのような対応をとっていたのでしょうか。
私たちが同じ状況になった時、どんな風に準備するのか想像して
比較しながら見てみてください。

1)身辺整理

自身の大切なものなど、ウィンストン襲来に備え、災害グッズを作ります。
そして、家の補強など、できる限りの事をします。
ここはどの地域、民族でも共通する事でしょう。

2)祈る

フィジー人たちは信仰心が非常に強く、
良い事があれば神様のおかげ、
悪い事も神の思し召しとするように、
いつも神と共に生きています。

どんなことがあろうとも、神に祈り、家族の無事を願います。

3)家族揃って、支え合う

一家族の人数がとても多いので、みんなで集まり(時には親戚中や友人なども含めて集まり)
災害に備えます。なんとも心強いものです。

4)あとは流れに身をまかせる

やることをやったらあとは状況にまかせるしかありません。
未来の不安などというものは不要な悩みなのです。
無理に逃げ出そうとか、自分だけ助かろうなどと思わず、いつも通り笑いあって、家族とたくさん話をして、日常を過ごすのです。

現地人の友人に災害前に連絡をとりましたが、
「準備もしたし、あとは神様が守ってくれるから大丈夫。ところでそっちはどう?最近何してるの?」
なんて能天気な返答に、なんともフィジー人らしさを感じました。

サイクロン「ウィンストン」襲来後、笑顔を取り戻す人々

史上最大のサイクロンに見舞われた現地の人々は
サイクロン「ウィンストン」が過ぎ去った後、どのように過ごしているのでしょうか。

彼らは現状を素直に受け入れ、復旧に努めます。
「壊れてしまったものはしょうがない。さあ、直すか!」といった具合です。
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もともとトタンでできている簡易的な家は、壊れやすい反面、直しやすいのだそうです。
壊れにくい家を建てるという概念があるのかはなんとも怪しいですねw
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子供達は学校が休みになってラッキー!と水遊び
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仕事にも大きな影響を与えるであろうホテルの従業員もこの笑顔
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オーストラリアから救援物資が届いた時は、子供達よりはしゃぐ大人たち。w
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まとめ

史上最大のサイクロンも彼らにとっては「苦境」ではないのかもしれません。
「ウィンストン」をもってしても、フィジー人たちの笑顔を奪うことは出来なかったようです。

私たちが現代人が悩みを持つ時の多くが
「過去」の後悔と、「未来」への不安なのではないかと思います。

フィジー人たちは、「過去」の後悔も「未来」の不安も全て笑い飛ばせる強さを持っています。
そして彼らはいつもありのままで生きています。

もちろん悲しい事は全力で悲しみます。みんなで声をあげて泣きます。
苦しい時には、「苦しい」と助けを求めます。
そして困っている人がいたら無条件で助けます。

でも実は助けた事も、助けられた事もあまり覚えてはいません。w

良いことがあれば素直に喜びを表現します。
そして神に祈りを捧げます。

「過去」にも「未来」にも縛られず
ひたむきに「今」と向き合っている
そんな「良い加減」で生きるフィジー人たち。

彼らは、現代社会に生きる私たち日本人が忘れかけている大切なものを持っているのかもしれません。

フィジー共和国詳細

フィジー共和国(フィジーきょうわこく)、通称フィジーは、オセアニアの国家で、イギリス連邦加盟国である。首都はビティレブ島のスバ。南太平洋のフィジー諸島と北に500㎞程離れた保護領のロツマ島に位置する島国である。300余の火山島と珊瑚礁からなる。西にバヌアツ、東にトンガ、北にツバルがある。

-wikipediaより-

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フィジー共和国 基本情報

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