小池美香

フィジーで海外就職&起業するまで Glitter Fiji 小池美香さんインタビュー

フィジーの砂や貝殻を使って作るジェルキャンドルやアクアリウムピアスなど、南国らしいオリジナルアイテムを販売しているショップ「Glitter Fiji」。

代表の小池美香さんは、英語力ゼロから海外就職を実現し、さらにフィジーで自分のビジネスを始めたスーパーウーマンです。今回は、そんな美香さんに、知り合いがひとりもいない海外で就職・起業するためのポイントをお伺いしました。

取材に協力してくれた方

小池 美香(こいけ みか) Glitter Fiji代表
株式会社リクルートホールディングスにて営業職を経験。多くの企業の人材採用をサポートする。2010年から7年間、フィジー共和国の企業にて事務職として従事。現在はデコレイティブアートダイレクターとしてフィジーで独立し、ジェルネイルの施術や、UGG fijiのクリスタルブーツコレクションのデザイン・製作を行う。2017年にはナンディエリアにデコレーションショップ「Glitter Fiji」をオープン。記念日用ギフトやフィジーのおみやげの製作、販売を行なっている。

英語力ゼロからの海外就職

小池美香

— 美香さんがフィジーに来たきっかけを教えてください。

美香:フィジーの企業の事務職として現地採用されたのがきっかけです。それまでは東京で人事コンサルのような仕事をしていたのですが、昔から海外には興味があり、転職を考えているときに知り合いに相談したら「こんな募集あるよ」とフィジーの求人を紹介してもらいまして、そこに応募しました。

— それ以前には、ご自身での海外経験はありましたか?

美香:全くなく、英語も全然話せない状態でいきなり来た感じですね。

— 素朴な疑問なんですが、英語力がなくても、現地採用というのはしてもらえるものなんでしょうか?

美香:採用面接のときは、私以外に候補者が2人いて、2人とも普通に英語を喋れる人だったんです。でも、担当者の方に熱意が伝わったのか、「英語は後から学べばいい」と言っていただき、採用が決まりました。ありがたいですよね。

— 人間性を見て採用してくださったんですね。嬉しいですね。

現地採用の事務員から起業家へ

小池美香

美香:その会社には2010年から2017年まで、計7年お世話になりました。事務職といっても、私以外みんなフィジー人という環境のなか、現地社員のフォローアップと日本との窓口業務もしていました。

— 慣れない環境だったと思いますが、お仕事はどうでしたか?

美香:まず、英語は最初本当に苦労しました。でも、仕事するうえでは、同僚の顔色とか目の動きを見れば、相手が何を言いたいのか、どう思っているのかはだいたいわかるんですよ。日本での営業職の経験から、場の空気を瞬時に察する力が鍛えられていたんだと思います。コミュニケーションは、そうやってなんとかやってきましたね。

— それはすごい。正確に言葉が通じなくても、意思疎通が図れていたということですね。

美香:でも、フィジー人たちは頼んでいたこともすぐ忘れてしまったり、仕事が残っていても定時きっかりに帰ってしまいます。文化の違いに苦戦しましたし、人間関係など大変なことも多かったです。

— 日本に帰ろうと思ったことは?

美香:それは思わなかったですね。また東京に戻って、満員電車に乗って通勤したり、忙しい生活を送ることは考えられないです。日本に帰らないといけないってなったら、沖縄あたりからリハビリするかもしれません(笑)。

でも、他の国に行こうと考えたことはありました。実際、ハワイの旅行会社の面接を受けたこともあって、ぜひ来てほしいと言われたんですけど、結局ビザの関係でダメで。だから、フィジーを脱出できないんだったら、自分でやるしかないなって。起業してみようかって思ったんです。

— なるほど。そこにきて「起業」という選択になるのがすごいです。

ボランティアでミスワールド専属のネイリストに

ミスワールドのネイル
ミスワールドで行なったネイル。お花も全てハンドメイド

— Glitter Fijiでやっているネイルやデコレーションは、もともと専門的にやっていたんですか?

美香:ネイルはフィジーに来てから趣味で始めました。日本にいたときにはいつもサロンに行って施術してもらっていたんですが、こっちには通えるようなネイルサロンがありません。しょうがなく自分でやっていたら、そのうちに周りから「私にもやって」と頼まれるようになっていったんです。それで、本格的に勉強しようと思って、仕事の休暇を取りオーストラリアに行って資格を取得しました。

— ネイルはフィジーに来てからだったんですか。資格まで取られるとは、すごいですね。

美香:ありがとうございます。資格を取ったあとは、暇をみて自宅で友人などに施術をしていました。そんなあるとき、知り合いを通じてフィジーのミスワールド2014優勝者に会う機会をいただき、ネイルをさせてもらえないかオファーしたんです。それをきっかけに、仕事を続けながら、ボランティアとして1年間ミスワールドのネイリストをしていました。

それを見てくれていたイベントのディレクターさんから、翌年のミスワールドの候補者10名のネイルデザインと施術を依頼され、そのときから、ネイリストとしても少し知られるようになったのかなと思います。

シューズブランドUGG fijiとの出会い

UGG FIJI
UGG fiji ストーンデザイン

美香:起業しようと考えていた時期、ネイルだけでは弱いかなと、デコレーションの勉強をしに一時帰国して資格を取得しました。

— デコレーションの資格まで!そういえば、冒頭でUGG fijiのストーンデザインも手がけているとおっしゃっていましたが、UGGといえば日本でも有名なシューズブランドですよね。

美香:はい。私がこっちで働いていたとき、たまたまUGG fijiの社長さんと知り合いになりまして、社長さんから「フィジーで日本人向けに販売したいから、翻訳を手伝ってほしい」と頼まれたことがあったんです。

そこから付き合いがずっとあったんですけど、あるとき私が会社を興すと話したら、「じゃあ、ブーツにつけるストーンのデザインを考えてくれないか」と、ありがたいことにお話をいただきました。

— 社長直々のオファーですか!世界的な大きい会社なのに、結構フランクに頼んでくれるんですね。

美香:はい。UGGはすごく自由だから、いつも勉強させてもらっています。

Glitter Fiji 開店

オリジナルピアス
アクアリウムピアス

— そして、2017年11月にはデコレーションショップをオープンされたとのこと、おめでとうございます!これまでのお話を聞くと、とても順調そうにも思えるのですが、大変だったことなどはありませんでしたか?

美香:ショップのオープンまでは本当に大変でしたよ。オープンが決まって内装業者さんに商品棚の設置工事を頼むとき、余裕をもってオープン日の2週間前に完成するスケジュールでお願いしていたんですよ。でも、実際はオープンの当日になってもまだ出来ていないんです。

— なんと!

美香:フィジーでは約束がちゃんと守られないので、たとえばアポを取っても来ないのが普通だし、何時間も何日も待たされたりすることも日常的にあるんです。工事の時も、しょうがないからずっと現場でつきっきりで見ていて、工事の工程スケジュールもこちらから確認して追いかけて、かなり前もって段取りを取ってやっていたんですけど、それでもかなりギリギリでした。なんとか間に合ったんですけど、胃がヒリヒリしましたね(笑)。

— それは大変でしたね。無事オープンできてよかった。

美香:はい。オープンしてからも、品出しから、販売から、集客から、ひとりで全部やっているので、とにかくバタバタしていました。

海外でビジネスするのに大切なもの

Glitter Fiji
プラウズの特設コーナー

— フィジーでビジネスしていく上で大切なものとは、なんだと思われますか。

美香:フィジーは特に、コネクションが大切だと思います。例えば、起業して間もなく、ジャックス(大手の土産店)へ単身営業に行ったんですが、どれだけ行っても門前払いだったんです。でも知人がジャックスの人と知り合いで、私のことを話してくれたら興味をもってもらえて、向こうから声をかけてくれました。

プラウズ(同じく大手の土産店)は、もともとは社長さんと顔見知りで、日本語訳のボランティアなどもやってあげていたんですが、実は、日本の直行便ができるときに、「君、うちで働いて」とスカウトされていまして。そのときに、「私が働くんじゃなくて、採用を手伝うよ。その代わり、スタッフが採用できたら、私の商品も置いてね」と採用活動をお手伝いすることにしたんです。その後、無事採用もうまくいき、商品も置いてもらえることになりました。やっぱり、知り合いの力は強いです、特にフィジーでは。

死ぬ前に後悔しないよう、思いっきり生きる

ジェルキャンドル
ジェルキャンドル

— お話を聞いていると、行動力が本当にすごいなあと感服させられるばかりですが、美香さんはやはり昔から行動派だったのでしょうか。

美香:私は、もともとの性格としては心配性で繊細で怖がりなんです。全然そう見られないですけど(笑)。でも、日本で勤めていたときにすごくしごかれて、「小さな自信」と「大きな勇気」がついたと思っています。そこでは飛び込み営業もやっていたんですが、最初はすごく苦手で。でも何百回も繰り返し頑張っていったら精神的に乗り越えられた感じがしたんです。あとは、会社の社長さん相手にビジネスの話をしていくので、お取引先から学んだことも多かったです。

— 社会人として働く中で変わっていったということですね。

美香:はい。あとは私、死ぬ時に後悔したくなくて。いつ病気で死ぬかも分からないし、最後の最後に「あれやっておけばよかった」って思いたくないんです。何かで究極に悩んだ時には、これやらなくて死んだら後悔するかなって考えて決めることもあります。

— かっこいい考え方ですね。

嫌なことも自分の受け止め方次第

Glitter Fiji
南国風のヘアアクセサリー

— フィジーで嫌なところ、困ることなどはありますか。

美香:たくさんありますよ。約束が守られないこと、ゴミをポイ捨てすること、食材が少ない、重大な病気をした時には助からないこと。でも一番辛いのが、水が出ないときです。ダムの修理とかで3日使えないときがあって、そのときは歯も磨けない、トイレも流せない、シャワーも浴びれないで、結構大変でした。

— インフラはまだまだ整っていない感じはあるんですか?

美香:う〜ん、生活するうえで基本的なインフラは割と整っていると思いますが……もちろん日本ほど便利ではないですよね。しょっちゅうではないですが、停電もあります。でも、断水も停電も、起こったときに何をすれば良いかすぐわかるようになったし、サバイバル能力は身についたと思います(笑)。

— さすがです!

美香水が出なくなったことで、水のありがたさが分かったし、病気になったら、自分の生活を見直す機会になるし。何事もそういう風に変えていけると思うようになりました。

— すごくポジティブですね。マイナスなことがあっても自分の受け止め方次第というか。

美香:フィジーに来る人たちの中には、フィジーに対してマイナスなイメージを持って帰る人もたくさんいます。でも、そういう人たちって「日本ならこうなのに」って比較してしまっていることが多いと思うんです。世界へ出ていく気持ちがあるのなら、いろいろなことを受け入れていかなきゃいけなくて。まさに「郷に入っては郷に従え」ではないでしょうか。

愛されるブランドづくりを目標に

Glitter Fiji

— 最後に、今後の展望を教えてください。

美香:まずは、Glitter Fijiをたくさんの人に「可愛い、素敵」と思ってもらえるブランドにしたいです。今のショップのブランドを確立して、「このお店があるからわざわざフィジーに来る」ぐらいになるのが目標です。その先のことは、まだまだこれから考えていきたいと思います。

— 今後のご活躍も楽しみにしています。本日はありがとうございました!

Glitter Fiji 詳細情報



海外で挑戦したいと思っても「でも、英語話せないし……」とやる前から諦めてしまう人も多いでしょう。しかし、美香さんのお話を聞いていると、語学を理由に諦めるのはすごくもったいないことだと強く感じます。

未知のことに挑戦するのは誰しも怖いと思うものですが、実は、やってみれば大したことないものも多いのかもしれません。明るさとしなやかな強さをもち、どんなときでも前向きに突き進んでいく美香さんから、一歩を踏み出す勇気をいただきました。

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