2017年12月、今回で41回目となる「幸福度調査」最新版が発表されました。
最新の調査結果はどのようになっているのでしょうか?気になる結果を大発表します!
目次
世界幸福度ランキング2017 上位結果発表
幸福度調査とは、スイスの「WIN/Gallup International」という調査機関が発表している、世界の「純粋幸福度」を調べたものです。
今回は、55カ国、計53,769人を対象に、対人や電話での調査、インターネット調査などを行いました。
それでは、早速TOP10の発表です!
1位となったのは、2年連続3度目となる「フィジー共和国」。
昨年比3%アップの純粋幸福度92%で、他国の追随を許さず、今回唯一の90%オーバーという素晴らしい結果に。
2位はコロンビア、3位にフィリピンが続きます。ランキングには大洋州や中米などが目立ちますね。
2年連続第1位のフィジー
昨年の幸福度調査に続き第1位となったフィジーは、もともと幸せを感じやすい国民性に加え、2016年後半〜2017年は、
- オリンピックでのラグビーチームの功績
- 急速に伸びている経済成長
- 国連気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)という世界的な舞台でホスト役を務めた
など、国民の自信につながる多くの出来事がありました。
こういったことも、さらに純粋幸福度を上げた要因になっているのではないかと思います。
日本の純粋幸福度は昨年比マイナス1ポイント
今回日本は、前年より7つ順位を上げ、18位という結果でした。
順位だけ考えると、日本もとても健闘しているように思いますよね。
しかし、実のところ、純粋幸福度は昨年と比べて1ポイント低下の54%となっており(全順位と幸福度は記事下部に詳しく載せています)、また、対象国も前回69カ国から今回55カ国と減っています。
私も18位と聞いて、「おお、結構すごいじゃん!」と思ったのですが、実際は、昨年と比較しても大きな変化はなさそうですね。
フィジー人が幸せを感じやすい理由
2年連続1位という快挙を成し遂げたフィジー。フィジーへ訪れた人の中には、まるで魔法にかかってしまったかのようにその魅力にどっぷりハマり、何度も何度も再訪するようになるという人も多くいます。
青い海やサンゴ礁などの豊かな自然もさることながら、多くの人が口を揃えて語るのは、「フィジーの国民性」です。
フィジーは、たくさんの小さな島から成り立つ開発途上国で、医療にもすごく不安があるし、平均寿命は70歳程度です。
一般的に考えたら、「貧乏でかわいそうな国」とも見えてしまいがちなフィジーですが、なぜこんなにも「幸せな国」といわれ、多くの人を魅了するのでしょうか。
フィジーの国民性で特徴的なもののひとつとしては、「個」としての幸せと、「人との関わり」の中での幸せを感じやすいという性質があるのではないかと思います。
「個」としての幸せ
私たちがネガティブになる原因の多くが、「未来の不安」か「過去への後悔」です。
非常におおらかで明るいフィジーの人たちは、未来のことも過去のことも考えてもしょうがないことと割り切って、「今この瞬間を楽しく生きること」が上手な人がとても多いです。
ユーモア溢れる人間性で、過去の失敗を笑いに変える強さも持っているように感じます。そんな、「根っからのポジティブ」が周りの人を元気づけてくれるのです。
考えても解決しないことは考えない!
自分自身の悩みをあまり持たないので、相対的に前向きな思考になり、幸せを感じやすくなります。
「人との関わり」の中での幸せ
フィジーの人はとても家族の仲が良いです。一緒に住んでいなくとも、ことあるごとに集まる「家族」。誰かのお祝いがあるともなれば、「家族」総出で祝福します。
フィジー人が言う「家族」という定義自体、私たちがイメージするよりもすごく広いです。少しでも血が繋がってれば家族になってしまいます。
そして、身近な人を一番大切にすることを、一番大切にしています。
人と人との関わりがとても強く、心から愛し、信頼できる人と繋がっていられる幸せが、フィジーにはあるのではないかと思います。
また、去年の同調査ランキング発表の時にさらに詳しく書いたので、興味のある方は併せて読んでみてくださいね。
「世界幸福度ランキング2016」第1位にフィジー 日本25位
フィジーにいると普段の悩みがすごく小さなものに感じてしまうから不思議です。
経済発展の著しいフィジー、これからより近代化していく過程で、人々の思考様式も変化していくと思います。けれども、明るくポジティブで思いやりのある「フィジアンソウル」は、ずっと変わらずにあって欲しいと願うばかりです。
2018年7月からは直行便が飛ぶようになり、今年は日本からの観光客もさらに増えることが予想されます。
あなたも、その目で「世界一幸せな国」の秘密を確かめてみてはいかがでしょうか?
第41回幸福度調査 概要・全順位はこちら
調査結果はこちら(PDF)
調査対象国:55カ国
調査対象者数:計53,769名
各国約1,000人の男女へオンライン、対面、電話など様々な形式でアンケート調査を行いました。
【概要】
今年の純粋幸福度の世界平均は48%となり、昨年の59%から11ポイント減少という結果に。
2017年は、テロ事件や紛争、難民問題など、国際的な問題も少なくありませんでした。そんな世界情勢を表したような結果にも注目です。
今回のランキング結果でも、EUとロシアの間に挟まれ厳しい状況に置かれているウクライナや、経済的な不安を抱えるギリシャやブラジル、揺れる中東情勢の最中にいるイラク、イランなどの国は幸福度が低く、昨年と比較して大きく幸福度が下がっている国も目立ちました。
1位はフィジー、日本は18位です。
順位 | 国名 | 幸福度 | 前年比(幸福度) |
---|---|---|---|
1 | フィジー | 92% | +3% |
2 | コロンビア | 87% | ±0 |
3 | フィリピン | 84% | +5% |
4 | メキシコ | 82% | +10% |
5 | ベトナム | 77% | −1% |
6 | カザフスタン | 74% | – |
6 | パプア・ニューギニア | 74% | −3% |
8 | インドネシア | 68% | −10% |
9 | アルゼンチン | 64% | −10% |
9 | インド | 64% | +22% |
9 | オランダ | 64% | – |
12 | エクアドル | 63% | −7% |
13 | コソボ | 62% | +17% |
14 | ペルー | 61% | −4% |
15 | エチオピア | 60% | – |
16 | アルメニア | 57% | −4% |
17 | スロベニア | 56% | +3% |
18 | オーストリア | 54% | −5% |
18 | 日本 | 54% | −1% |
18 | マケドニア | 54% | +12% |
21 | アイルランド | 52% | −18% |
21 | ポーランド | 52% | −8% |
23 | バングラデシュ | 51% | −23% |
23 | スペイン | 51% | +2% |
25 | ロシア | 50% | −1% |
25 | アメリカ | 50% | +2% |
27 | パキスタン | 49% | −22% |
28 | クロアチア | 48% | – |
29 | アルバニア | 47% | +12% |
29 | ボスニア・ヘルツェゴヴィナ | 47% | −1% |
29 | ルーマニア | 47% | +13% |
32 | スウェーデン | 46% | −8% |
32 | タイ | 46% | −17% |
34 | セルビア | 45% | +7% |
35 | アフガニスタン | 43% | +11% |
35 | フランス | 43% | ±0 |
37 | イタリア | 42% | +4% |
37 | 韓国 | 42% | +2% |
37 | イギリス | 42% | −5% |
40 | ナイジェリア | 39% | +10% |
41 | ドイツ | 38% | −8% |
42 | チェコ | 37% | −3% |
43 | ラトビア | 36% | −4% |
44 | アゼルバイジャン | 35% | −21% |
44 | ブルガリア | 35% | +2% |
46 | ガーナ | 30% | −12% |
47 | 香港 | 29% | +15% |
47 | 南アフリカ | 29% | −8% |
47 | トルコ | 29% | −1% |
50 | ブラジル | 28% | −31% |
51 | モルドバ | 24% | – |
52 | ギリシャ | 21% | ±0 |
53 | ウクライナ | 8% | −36% |
54 | イラク | 7% | +6% |
55 | イラン | 5% | −25% |
世界の幸福度のさまざまなランキング方法|世界でいちばん幸せな国は?