目次
社会人留学3つのタイプ
社会人留学と一口に言っても、置かれている状況は人それぞれ。ここでは、大きく3つのタイプに分けてみてみましょう。
- フリーランス型
- エキスパート型
- キャリアチェンジ・エクスペリエンス型
フリーランス型
例えばこんな人
- 自営業や、手に職を持っているフリーランス
- 20代〜40代
- 短期で旅人的に世界を周るor 2年以上の長期留学なども
インターネット上で仕事ができる時代になり、じわじわと増え始めている旅人系留学生。フリーで働きながら、語学や自分の興味のあるものを勉強するために海外滞在する、いわゆるノマドですね。IT系の技術者やブロガーなどが当てはまります。
性格は自由人気質な人が多く、精神的にも強く変わり者が多いので、生きる力が強いタイプです。お金の有無に関わらず、あまり心配はいらないでしょう。
エキスパート型
例えばこんな人
- 専門分野を突き詰めるため、大学・大学院へ進学する人
- 社費留学の人
- 20代後半〜30代
- 平均して2年〜4年の長期留学
資格や学位を取得するために大学へ行ったり、キャリアアップを目指し、海外で勉強するというタイプ。
90年代から注目されている海外でのMBA取得や、日本では学べない先進技術などを習得するために留学を考えている人。留学の費用がかなり高額になることが多いです。
すでに留学前から語学力が高い場合が多く、留学の目的がはっきりしていることが多いので、迷いは少ないです。企業のインターンシップなどを経験する人も。
キャリアチェンジ・エクスペリエンス型
例えばこんな人
- 主に語学習得が目的
- ボランティアやワーホリなどの海外滞在型留学
- 20代後半が中心
- 短期〜長期まで様々
仕事を退職して行く場合が多く、スキルアップを狙った語学留学や、人生経験としてのワーキングホリデーなどで海外へ行くタイプです。現代社会の荒波に揉まれ疲れた心と体を癒すためのリフレッシュ期間にするという人も。海外生活が肌に合うといって、そのまま移住してしまう人もいます。
社会人留学のリスクと回避策
今回は特に、キャリアチェンジ・エクスペリエンス型の社会人留学に絞ってリスクとその回避策をお伝えします。
まず、考えられるリスクは大きく分けて以下の3つです。
- 留学後の資金不足
- 留学中のメンタルブロック
- 帰国後の転職
それでは、それぞれのリスクと回避策を見ていきましょう。
リスク1 留学後の資金不足

留学は、準備や現地生活で何かとお金を使ってしまうものです。帰国後すぐに仕事が決まっていれば別ですが、留学中に全てお金を使い果たしてしまうと、さあ大変。「全然お金がない!」とならないようにあらかじめ計算しておくことが重要です。
帰国後に必要なお金は、大きく分けて「生活費」と、「税金などにかかる費用」です。
生活費は家賃、光熱費、食費、交際費など、生活水準にもよりますが、賃貸の場合、ひと月最低でも10万円〜15万円はかかります。
そして、盲点となるのが、納税や年金の支払いです。会社務めだと、会社が所得税と同様に所得税も納めてくれているため、納税の義務に関してあまり実感がないことが多いので、注意が必要です。
主に必要になるのは、
- 前年の住民税
- 国民健康保険料
- 国民年金
の3つです。
勤めていた会社を退職し、海外留学に行く場合、例えば年収300万円の人だと16〜20万円程度の住民税が課せられることがあります。(年4回に分けての納付)退職のタイミングによっても変わりますが、支払わなければならないのはいつか、いくらかかるかというのを必ず事前に調べるようにしてください。
国民健康保険料は、所得金額や自治体によって、金額や納付の回数が異なりますので、必ずお住いの自治体でご確認ください。
所得が0の場合でも、均等割というものが課せられるため、月3000〜4000円程度の保険料がかかります。
国民年金については、免除制度もあるので、上手に活用しましょう。
回避策 事前の手続きと、資金計画を立てること
お金のリスクを回避するためには、留学前に帰国後のシミュレーションをしておくことが重要です。帰国後の生活費と税金などを計算し、その分のお金を必ず残しておくことで、安心して留学生活を過ごすことができます。
なお、住民税に大きく関わりますので、長期留学の場合は「海外転出届」を忘れずに出すようにしましょう。
また、留学中は気が大きくなりがちですので、お金の使い方に関しては、自分の中でのルールを決めておくこともおすすめします。
リスク2 留学中のメンタルブロック

語学留学へ行き、いざ英語を話すとなるとYES,NOすら言えなくなってしまうことがあります。やる前にダメだと思い込み、英語を話すこと自体怖くなってしまうのです。これをメンタルブロックと言います。
一度英語を話すことへのメンタルブロックがかかってしまうと、どうにもできずに引きこもりになってしまう留学生もいます。日本人の友達と連絡を取ったり、SNSに没頭したりと、現実逃避に走る場合も。これでは海外留学に来た意味がありません。
特に、真面目な方ほどメンタルブロックにかかりやすいので注意が必要です。自分は大丈夫だと思っている方もいると思いますが、多かれ少なかれ、メンタルブロックのリスクは誰にでもあることを心得ましょう。
回避策 予習は超重要。現地では向上心のある仲間を見つけること
メンタルブロックの回避策は大きく分けて2つです。
まずは、日常会話集などのフレーズを頭に叩き込む、文法を予習しておくなど、あらかじめ自分が使える言葉を増やしておくことです。語学を学ぶために留学するとは言っても、事前準備をして、しすぎることはありません。少しでも武器を多く持っていた方が絶対に得です。
次に、現地に着いたら、いち早く留学生の仲間を見つけることです。ただし、英語を使うことに対して前向きな人であること。活動的な人が望ましいです。学校に通う場合などは、2〜3日観察していればすぐにわかります。
周りのレベルに最初はついていけなかったとしても、すぐに慣れてくるのでご安心を。良い仲間に出会うことができると、留学自体が前向きに楽しめるようになるでしょう。
リスク3 帰国後の転職
留学後、いざ転職。その際、誰もがキャリアアップ、キャリアチェンジに前向きになれるとは限らないことを覚えておいてください。特に、プライドと理想が高い人ほど、海外留学から帰国した時の転職にネガティブになってしまう傾向にあります。
海外留学から帰国して転職しようにも、希望の求人に巡り合えないという人は本当に多いです。求人募集は多いはずなのに、うまくいかないのはなぜでしょうか。
一番多いのは、語学を習得するために海外へ行ったのに、実際自分が思ったほど話せるようになっていない、など、自分に自信がなくなり、自らの可能性に蓋をしてしまうこと。自分を成長させるために行ったはずの海外留学が、マイナスに作用してしまうパターンです。
回避策 帰国後は0からリスタートの気持ちを持つ
企業側から見た場合、語学力に限らず、海外留学へ行った人材というのは高く評価される場合が多いです。グローバル化が進む中で、多様性を認められ、行動力のある人材とみなされるからです。
よって、企業側も英語が使えるようになったかよりも、海外で何を学んだか、何をしてきたかに関心を持っています。英語力だけを見るのではなく、それ以上に海外に出て一皮むけた人材こそ中途採用したいと考えている傾向にあります。
海外留学をし、語学力を活かそうと頭にいっぱいするのではなく、むしろ一度0から考えることで自分の納得のいく転職活動が進めやすくなります。
自分は社会で何をしたいのか、社会に何を提供できるのかを考えて、自分の可能性を信じ、転職活動を進めましょう。
社会人留学で得られるもの

住み慣れた日本を離れ、海外で生活することで得られることは非常に多くあります。
人間力の向上
まず、語学力はさることながら、慣れない土地での生活で自分自身の身を守る力や、異なる文化を持つ人間に対して許容する心、コミュニケーション能力など、総合的な人間力が確実にアップします。
日本と世界を「考える」力
大人に守られた学生留学ではなく、一度社会を経験してから留学をすることで、改めて日本の良さを実感したり、留学先の政治経済などにもより興味を持つことができるでしょう。
一生の友
社会人留学では、年齢や性別を超えたたくさんの友人に出会うことができます。社会人になると新しい友達はなかなかできるものではありませんが、一生の友人に巡り会える可能性があるというのも、社会人留学の大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
このように、大人になってからの留学は、学生時代以上の、貴重な原体験がたくさんできるはずです。そして、社会人留学はリスクもあるものと心得、あらかじめしっかりと対策を打ち、留学生活を有意義なものにしていきましょう。


