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世界一の幸せ大国フィジーでホームステイしてみた
2017年度の世界幸福度ランキングで見事第1位に選ばれ、「幸せ大国」という異名をも持つフィジー。そんなフィジーですが、近年、英語留学の渡航先としても注目されています。
私は2014年にフィジーへ留学し、約3ヶ月のホームステイを経験しました。
ほぼ日本の生活しかしてこなかった私には衝撃の体験ばかりで、「文化の違いってこういうことかあ〜」と身を以て感じたのを覚えています。
今回は、そんな不思議がいっぱいの国フィジーにホームステイしてみてわかったことをご紹介したいと思います。
ホームステイの金額は?
フィジーでのホームステイは語学学校と一緒に申し込む場合が多いと思うのですが、その学校や滞在期間によって変わってきます。
目安としては、学校の授業料なども入れて、1週間で7〜8万円、1ヶ月で20万円弱というところかと思います。
ホームステイの場合、食事も用意してくれるので、場合によっては学生寮よりも割安になる可能性があります。
詳しくは別記事にもまとめているので参考にしてください。
ホームステイ先の部屋や環境は?
どの学校でも、基本的には1つの家庭に1人の留学生のホームステイが多いです。
個人部屋が与えられていて、ベッドと勉強机がある、一般的なベッドルームです。
Wifiが通っている家はほとんどないので、必要な場合は自分で用意しましょう。
参考>>フィジーでWiFiを使う方法|インターネット環境は?携帯はどうする?
食事は平日2食(朝・夕)、土日祝日は3食用意してくれます。
たま〜に善意で平日もお弁当を持たせてくれる家もあるみたいです。
掃除はホストファミリーがしてくれる場合もありますが、自分でするように言われる方が多いと思います。
そのほかにも色々と家庭のルールがあるので、初対面のときに確認しておくことをおすすめします。
エアコンがあるところは稀で、扇風機があれば良い方。
乾季であれば寝苦しいということはほとんどないですが、暑い時期に行くときには窓を開けていても結構暑いときもあります。
ホームステイ フィジーならではの特徴
結論から言うと、私はフィジーでホームステイして良かったと本当に思っています。
もちろん不便なところや気になるところはものすごくたくさんありましたが、毎日が新鮮で、新しい発見の連続でした。
そして、これからフィジーへ留学しようか悩んでいる方へ、具体的にフィジーならではの特徴ってなんだろう?と改めて考え、以下に特徴をまとめてみました。
1. 島らしくのんびりしている
フィジーは330の島からなる、南太平洋の常夏の島国です。
例えば日本でも、沖縄に住んでいる住民の方などは、スローライフというか、どことなくゆったりと生きているというイメージがありませんか?
フィジーもまさにそんな感じです。
ホームステイ先のホストファミリーはものすごくフレンドリーで、ものすごくのんびり。忙しく時間に追われながら生きる都会の人たちとは世界が全然違います。
そんな国民性もあいまって、こちらが英語をまともに話せなくても、嫌な顔ひとつせず楽しそうに話してくれます。
私は留学前は東京で仕事をしていたので、この時間の流れのギャップにとても衝撃を受けたのを覚えています。
2. 食事
海外生活において、食事が口に合うかどうかというのは重要なポイントのひとつでもありますよね。
実は、フィジーには原住民であるフィジー人の他に、インド人が人口の約4割を占めています。
もちろんホームステイ先も、フィジー人のホストファミリーか、インド人のホストファミリーかで大きく変わります。
ここがフィジーの最大の特徴といっても良いかもしれません。
それでは、食習慣を中心にそれぞれ比較してみましょう。
食事のアレルギーなど特別な理由がある場合は、必ず、あらかじめ留学エージェントなどに相談しましょう。
フィジー人家庭の場合
フィジー人家庭の食卓は、キャッサバやタロイモなどのイモ類が主食。
その他、ココナッツミルクで魚を煮込んだり、庭で作ってる野菜を使ったり、様々なトロピカルフルーツがあったりと、なんとも南国らしさが感じられます。
そして、フィジー人が夕食後などに好んで飲む「カバ」の体験ができることでしょう…。
ひとつ注意したいのは、「圧倒的に炭水化物の摂取量が多いこと」です。
”焼きそばがのったご飯にタロイモの付け合わせ”というような日本では信じられない食事メニューが出てくることがあります。
さらに、なぜかいっぱい食べないとかわいそうと思われるらしく、必ず「もっと食べる?」と聞いてきます。
太る or 栄養バランスが崩れることが容易に想像できますので、うまく自分でバランスを取るように注意しましょう。
インド人家庭の場合
インド人家庭の場合、食事は基本カレー風味、3食カレーだと思ってください。
そしてカレーは基本手で食べます。右手です。左利きの人も右手で食べるように意識するようにしましょう。
しかし、カレーと一口に言っても「豆カレー」「野菜カレー」「魚カレー」などレパートリーがとても豊富で、スパイスの使い方がとっても上手なので、料理好きの方はぜひ作り方を教えてもらってみてはいかがでしょうか。
また、インド人はヒンドゥー教かイスラム教かで食生活も変わりますので、あらかじめ基本を押さえておきましょう。
▼ヒンドゥー教▼
- 牛肉・豚肉を食べない
- 魚を食べない人もいる
- 多神教
▼イスラム教▼
- 豚肉を食べない
- アルコールを飲まない
- 一神教
- ラマダン(断食)の期間がある
実際にはイスラム教のホストファミリーにあたる可能性はあまり高くないと思いますが、フィジーにはイスラム教徒の方もいるので、しっかりと理解しておきましょう。
ちなみに、宗教に関しては家庭によって厳格なところもあればゆる〜いところもあります。
肉も内緒で食べちゃうところもあります。(笑)
3. 宗教への深い信仰心
特徴2.に関連しているところで、宗教をご紹介しましたが、フィジーの人たちはとても信仰心が深い人が多いです。
良いことがあれば神に感謝し、悪いことがあっても神の思し召し。大事な時には祈りを捧げ、日曜には教会へ行く。
人生の拠り所となるものを持っている人は、非常に強い精神力を持っています。深い感謝の念を抱け、幸せを感じやすいということにも繋がるのかもしれません。
ちなみに、ヒンドゥー教やイスラム教では、「頭」は神聖なものとされており、例えば、ホストファミリーの子供が可愛いからといって頭を撫でるというような行為は失礼にあたるので気をつけてください。
4. 家族の人数が多い
私がホームステイしていた家族は、普段は両親と学生の兄妹2人が住んでいる家と事前に聞かされていました。
「ああ、4人家族なのね。」と思い、いざホストファミリーと初対面というとき。
家に入ると目の前には4〜5歳ぐらいの可愛い女の子が。
???
いきなりのことでプチパニックになり、ホストマザーに聞いてみると、家を離れている兄妹がさらに4人いて、その兄妹たちの子供が3人いるとのことでした。
「この子はその中のひとりよ」とホストママ。
「子供用のお土産用意してないよ〜。」と焦りましたが、お菓子を持ってきていたのでセーフ。
そんなこともよくよくあることです。
(もしお土産選びに迷ったらこちらの記事も参考にしてみてくださいね。)
>>「ホームステイへのお土産」絶対喜ばれるもの、もらっても迷惑なもの
さて、そんなこんなで、その家のメンバーだけでなく、その兄弟や、配偶者や、またその家族なども含めると結構な人数になります。
日本でもたまにある、すごい親戚が多くて仲の良い家庭という感じです。
特に特徴的だなと感じたのは、家族間同士の交流が頻繁にあるフィジーでは、色々な人が入れ替わり立ち替わりで家にいることです。
また今日も新キャラ登場!という現象が数ヶ月の間に何度も何度も…。(笑)
さらに、お祝い事があるときはファミリーが平気で30人、40人集まってきます!
そもそも家族(Family)の定義が日本より広義なのでしょう。
初めての人と話すのは体力使うし、外国人の名前を覚えるのは結構大変でしたが(笑)家族のつながりっていいなあ、素敵だなあ、と改めて感じさせられました。
5. 家で英語を話さない家庭もある
フィジー人はフィジー語、インド人はヒンディー語という母国語をそれぞれ持っています。
もちろん現地の学校内では全て英語でコミュニケーションを強いられるようになるので、フィジーの人たちは5〜6歳の時点ですでにバイリンガルです。
一方、家庭では主に母国語を話しているところも少なくないので、
せっかくホームステイにきたのに、英語話してないの?というがっかりポイントがあるかもしれません。
人間関係がしっかりできていれば、自分がいるときはみんな意識的に英語を使ってくれるので、最初に飛び込む勇気が重要かもしれませんね。
6. 停電・断水・冷たいシャワーに注意
フィジーは発展途上国のため、インフラが日本のように整っていません。
計画停電や断水も珍しくないそうです。
(ちなみに、私がいた時には、停電も断水も経験しませんでした。)
また、湯船に浸かるという習慣がないため、お風呂はほぼシャワーです。
自家発電の太陽光パネルがあったり、電気湯沸かし器がついていれば温かいシャワーも出ます。
しかし、そもそもついていないところもあるし、不具合はしょっちゅうだし、壊れてもすぐに直す人は多くはないので、ある程度冷たいシャワーには覚悟しておいた方が良いかもしれません。
ホームステイを目一杯楽しむ2つのコツ
英語を使うこと楽しむこと
フィジーの人達は世界一フレンドリーです。全然知らない人でも道端で目があうと、にっこり挨拶してくれて、
「どこから来たの?」
「フィジー楽しんでる?」
「彼氏はいるの?」(本当にすごい聞かれます。(笑)女性の方はしつこいナンパには注意してくださいね。)
と、どんどん会話が進んでいってしまいます。
そんな国民性なので、ホームステイでも、家族みんなよく話します。
その日にあった出来事、日本でやっていたことなど、自分から積極的に話してみて、英語力をあげていきましょう。
「でも、そんな英語力ないし…。」と思っている方は、自分は聞き役にまわり、相手にたくさん話してもらうのが良いでしょう。
あらかじめホストファミリーに聞いてみたいことをまとめた「質問集」を作ったり、英語を教えてもらったりすることをおすすめします。
世界一フレンドリーなフィジー人は、うまく英語が話せなくても全く気にしません。しっかりと人間としてみてくれるので、勇気を持ち、できないことを恐れず、現地での生活を楽しんでください。
主体性を持ち、「お客様」にならないようにすること
留学生の中には、自分はお金を払ってるんだからお客様だ、と思ってしまう人も中にはいるようです。
ホームステイはホテルではないし、ホストファミリーは先生ではありません。
なんでもやってもらうという受け身の姿勢の人は、残念ながらホームステイには向いていないかもしれません。
一緒に生活する家族の一員として、家族のルールを守るのはもちろん、「ホストファミリーに喜んでもらえるようなことをする」、「ホストファミリーが困っていたら助ける」など、主体性を持った行動を取るようにしましょう。